
エギングを始めるなら秋から、とよく言われます。あれにはちゃんと理由があります。
結論から言うと、秋はその年に生まれた若いイカ(新子)が成長して岸近くに集まる季節で、好奇心の強いイカがエギに素直に反応してくれます。だから数釣りがしやすく、初心者が基本を覚えるのに向いている、と広く言われています。
この記事では、秋イカの特徴と、数を伸ばすための考え方を整理します。なお、シーズンの時期やイカのサイズには地域差が大きいので、ここでは一般的な目安として読んでください。
対象は、秋にエギングを始める人と、秋イカの数釣りを伸ばしたい人です。
この記事で分かること
- 秋イカ(新子)の特徴と、初心者に向く理由
- エギのサイズは小さめから、という目安
- 群れを見つけたときの攻め方
- 秋のドラグ設定と、小さいイカへの配慮
タックルの話はこちらにまとめています。
秋は「新子」の季節
秋の主役は、その年に生まれた若いアオリイカです。
- シーズン序盤は小型が中心で、小さいものは「コロッケサイズ」と呼ばれることもあります
- 秋が深まるにつれて成長し、少しずつサイズが上がっていく
- 群れで行動することが多く、浅場の障害物まわりに集まりやすい
ダイワの初心者向け解説でも、秋は新子が浅場に群れを作り、見ながら釣るサイトフィッシングで数釣りが楽しめる季節と紹介されています。若いイカは警戒心が薄めで、エギへの反応が素直なのが秋の特徴です。
時期の目安は、一般に秋口から晩秋にかけてとされますが、これは地域やその年の水温で前後します。「近くの釣具店の釣果情報で、今のサイズ感を確認する」のが一番確実です。

写真:sean「Senjokaku Miyajima Japan in maple tree autumn foliage colours」/ Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.0)
エギのサイズは、小さめから
秋イカ攻略の基本は、イカのサイズにエギを合わせることです。
- 秋の序盤: 2.5号〜3号が中心。小型のイカでも抱きやすいサイズ
- 秋が深まってサイズが上がってきたら: 3号〜3.5号へ少しずつ上げる
最初から大きいエギで通すより、その時期のイカの大きさに合わせた方が、抱いてくれる確率は上がります。サイズ感が分からない日は、3号から入って、反応を見ながら2.5号に落とす、という組み立てが無難です。
ただし、小さすぎるエギは軽くて飛距離が出にくく、沈みも遅くなります。2.5号と3号の2サイズを持っておくと、秋の序盤から中盤までおおむね対応できます。
群れを見つけたら、真ん中に投げない
秋は、堤防からイカの群れが見えることがあります。ここで大事なのが、投げる場所です。
ヤマシタの公式解説では、群れの真ん中にエギを投げ入れるのはNGとされています。1杯釣れることはあっても、群れが散ってしまうからです。
- 群れから離れた場所にエギを入れ、シャクリながら群れの方へ寄せてくる
- 活性の高いイカが群れから離れて追ってくるので、本体から離れたところで抱かせる
- 群れを散らさなければ、次の1杯につながる
「見えたら目の前に投げる」が一番やってしまいがちな失敗です。群れは壊さず、外側から1杯ずつ、が秋の数釣りの考え方です。
テンポよく、広く探る
秋のイカは動き回っていることが多いので、釣り方もそれに合わせます。
- 1か所で長く粘るより、反応がなければ場所を変えながら広く探る
- 群れや反応があった場所は、丁寧にもう一度探る
- エギに付いてきたイカは、シャクって止めると抱くことがある(シマノ公式Q&Aでも、秋は活性が高ければ止めたエギを抱くと解説されています)
秋は「当たれば早い」釣りです。反応のない場所でのんびりするより、足で稼ぐ方が数につながります。
秋の中での進み方(序盤・中盤・晩秋)
同じ秋でも、時期によって釣りの姿は変わります。地域差は大きいので、あくまで進み方の目安として読んでください。
- 序盤: 小型が中心です。サイトで群れが見える場面が多く、エギは2.5号から。数釣りの楽しさが一番出る時期です
- 中盤: サイズが少しずつ上がり、群れの居場所も浅場だけではなくなります。2.5号と3号を使い分けながら、探る場所の範囲を広げる時期です
- 晩秋: 数は落ち着いても、1杯のサイズが期待できる時期です。エギは3号中心に。ドラグも、シマノ公式の解説で目安とされるように、秋の後半は序盤より少し強めを意識する場面が増えます
「秋は秋」とひとまとめにせず、今がどの段階かを釣具店の釣果情報で確かめながら組み立てると、エギのサイズ選びで迷いにくくなります。
ここまでの要点
- 秋は新子の季節。好奇心が強く、数釣りしやすい
- エギは2.5〜3号中心に、イカの成長に合わせて上げる
- 群れは壊さない。外側から寄せて、離れたところで抱かせる
ドラグは弱めから、小さいイカへの配慮も
秋のタックル面で1つだけ。ドラグ設定です。
シマノの初心者向け解説では、小型が多い秋はドラグを緩めにしておく方が、アワセたときの身切れによるフッキングミスを防げると説明されています。逆に、大型が出る秋の後半から春は少し強めが目安だそうです。秋の序盤は、弱めから始めてください。
それと、シーズン序盤の本当に小さいイカについて。入門解説では、極力リリースを呼びかける声もあります。資源を残す意味でも、「小さすぎるものは逃がす」という選択肢を持っておくと、長く秋の釣りを楽しめます。
反応はあるのに抱かないとき
秋でも、エギに付いてくるのに抱かない場面はあります。そういうときの考え方です。
- まず、止める時間を長くする。秋はテンポが基本ですが、付いてきたイカの前では「止める」が効く場面があります。シマノ公式Q&Aの「シャクって止めると抱く」という話と同じ考え方です
- それでも抱かなければ、エギのサイズを一段落とす。3号で追うだけなら、2.5号に落としてみる判断です
- 場所を少し休ませるのも手です。同じ群れに投げ続けると反応が鈍ることがあるので、別の場所を回ってから戻ると、もう一度反応が返ることがあります
「テンポよく探る」と「目の前のイカに合わせる」は、矛盾しません。探すときはテンポよく、見つけたら丁寧に。この切り替えが、秋の数釣りの伸びしろだと思っています。
秋イカの前に確認したいこと
- ✓ 今の時期のイカのサイズ感を、釣果情報などで確認したか
- ✓ エギは2.5号と3号を用意したか
- ✓ ドラグは弱めから設定したか
- ✓ 群れを見つけても、真ん中に投げないと決めているか
よくある疑問
Q. 秋イカはいつが一番釣れるんですか?
A. 地域差が大きくて、一律には言えません。一般に秋口から晩秋にかけてが中心とされますが、始まりと終わりはその場所の水温次第です。目安が欲しいときは、地元の釣具店の情報がいちばん正確です。この記事の時期の話は「全国一律のカレンダー」ではなく、考え方の目安として読んでください。
Q. 昼と夜、秋はどっちがいいですか?
A. どちらも狙えます。秋のイカは昼夜を問わず積極的にエサを追うとされ、昼は群れを探すサイト中心、夜は常夜灯まわり、と場所の選び方が変わります。自分の行ける時間帯で大丈夫です。
Q. 小さいイカのリリースに、決まったサイズの基準はありますか?
A. 全国一律で決まった基準があるわけではありません。場所によっては、地域のルールや漁港ごとの申し合わせがある場合もあるので、現地の案内や釣具店で確認してください。そのうえで、「今日の自分はこのサイズから持ち帰る」と先に決めておくと、現場で迷いません。
Q. 秋イカにも、エギの色は関係ありますか?
A. 関係はあります。ただ秋は、まずサイズを合わせることが先で、色はその次、という順番が組み立てやすいです。サイズが合っていないのに色だけ替えても、反応は変わりにくい。色の考え方そのものは、色の選び方の記事で整理しています。
まとめ:こんな人に向いている
- 秋からエギングを始めようとしている人
- 秋イカは見かけるのに、数が伸びない人
- エギのサイズ選びと群れの攻め方を知りたい人
秋は、エギングの楽しさが一番伝わりやすい季節です。サイズを合わせて、群れを壊さず、テンポよく探る。この3つを意識するだけで、秋の釣りはかなり変わります。
この記事を書いた人
しょう|エギングの釣行記とタックル・テクニックを発信しています。




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