飛猿 3.5号(林釣漁具製作所)|手作りエギという選択
林釣漁具製作所の飛猿 3.5号(赤テープ)を紹介します。天然桐ボディを職人が手作りする木製エギのスペックと性格を、公式情報をもとに、主に使う2本での位置づけとあわせて整理します。

その日の海の状況や風によって持っていくものは変えますが、主に持っていくエギは2本です。1本は前に書いたエギ王Kの軍艦グリーン 3.0号。もう1本が、林釣漁具製作所の飛猿(トビザル)3.5号です。
結論から言うと、飛猿は天然の桐を職人が手作りした木製エギで、量産のプラスチックエギとは成り立ちが真逆の1本です。主に使う2本の中では、3.5号の「大きい方」を担当しています。
この記事では、メーカー公式の情報をもとに、飛猿がどんなエギかを整理します。実釣の自慢話ではなく、製品の話として書きます。
対象は、手作り・木製エギに興味がある人と、3.5号の2本目を探している人です。
この記事で分かること
- 飛猿のスペック(公式情報)
- 桐ボディと手作りならではの注意点
- カラーと下地テープの組み合わせ
- 主に使う2本での位置づけ
- 「水馴染み」という性質との付き合い方
軍艦グリーンの話はこちらに書きました。
飛猿のスペック
メーカー公式ページに載っている範囲では、こうなります。
- 製品:林釣漁具製作所 飛猿(トビザル)
- サイズ:3.5号
- 重さ:約20g
- 沈降速度:約3.3秒/m(メーカー公表値・あくまで目安)
- 素材:天然桐ボディ
- 製法:職人による手作り(個体差あり)
- カラー:背面4色 × 下地テープ4種 = 16通り
- 価格:メーカー希望小売価格 1,650円(税込)
桐ボディと手作り、ということ
飛猿の核は、「天然の桐を、職人が1本ずつ作る」ことです。
公式ページにもはっきり書かれていますが、天然素材と手作りゆえに、製品には個体差があります。沈降速度の約3.3秒/mも「あくまで目安」で、水馴染みなどによって重量・バランス・沈下速度が変わる場合がある、という注意書きまで付いています。
つまり、プラスチックエギの「どれを買っても同じ」という均一さとは、性格が逆のエギです。数値は目安として付き合う。その前提を受け入れられるかどうかが、このエギ選びの分かれ目だと思います。
狙った動きは「横のダート」
メーカーの公式ブログによると、飛猿は「横にダートする動き」を追求して作られたエギです。
細かいピッチで狭くダートさせることもできるし、ラインスラッグを多めに取ってシャクれば、幅広くダートさせることも可能、という設計です。兄貴分の餌木猿が「跳ね上げ系の縦寄りのアクション」なのと、ここが対照的になっています。
僕の軸であるエギ王Kは、公式の説明では「ダートしすぎない」ことが売りの低活性モデルです。なので主に使う2本は、動きの性格で見ると正反対の組み合わせになっています。あくまで公式説明ベースの話ですが、選ぶときの目安にはなります。
カラーは4色 × 下地テープ4種
飛猿のカラーは、背面カラー4色と下地テープ4種の組み合わせです。
- 背面カラー: 海桜(みおう)ピンク、渋柿(しぶがき)オレンジ、求仙(きゅうせん)グリーン、蒲公英(たんぽぽ)イエロー
- 下地テープ: マーブル、金、赤、緑
全部で16通りです。僕の1本は、下地が赤テープのものです。公式ブログでは、赤テープは「夜や濁った時の定番」と紹介されています。金テープは日中も夜も万能、緑テープは澄み潮やナイトに強い、という説明もあります。
「水馴染み」という性質との付き合い方
公式の注意書きにある「水馴染みなどで重量・バランス・沈下速度が変わる場合がある」という一文は、飛猿を理解するうえでいちばん大事なところだと思います。
桐は木です。釣りをしているあいだに少しずつ水を含んでいく素材なので、投げ始めと、しばらく投げ続けたあととで、沈み方が微妙に変わることがあります。プラスチックのエギなら「最初に沈む速さを覚えれば終わり」ですが、飛猿の場合は「今日のこの1本は、だいたいこのくらいで沈むな」と、その日の調子を見ながら付き合うことになります。
実務的には、こういう話です。
- 投げ始めの数投は、フォールの秒数を数えて、その日の沈み方を掴む
- 数値がカタログ通りでなくても、それは不良品ではなく素材の性格として受け止める
- 「いつも寸分たがわず同じ動き」を求める釣り方には、このエギは向いていない
逆に言うと、こういう「その日の調子を見る」作業が面倒ではなく、むしろ楽しいと感じる人には、飛猿はかなり面白い1本のはずです。工業製品の均一さに慣れていると最初は戸惑いますが、道具に合わせて自分が調整する、という昔ながらの釣りの感覚があります。
ここまでの要点
- 飛猿は天然桐・職人手作りの3.5号で、約20g、沈降は約3.3秒/m(目安)
- 個体差があることが前提のエギ。数値は目安として付き合う
- 狙った動きは横ダートで、エギ王Kとは性格が逆
主に使う2本での位置づけ
位置づけは、軍艦グリーンの記事にも書いた通りです。
- エギ王K 軍艦グリーン 3.0号: 普段の軸になる1本
- 飛猿 3.5号: サイズが大きい方。春の大型や、少し深いところで使う1本
面白いのは沈む速さで、エギ王K 3.0号が約3秒/m、飛猿が約3.3秒/m(目安)と、号数が違っても大きな差がありません。だから使い分けの軸は「沈む速さ」ではなく、「大きさと重さ」になります。この話は、サイズ使い分けの記事でもう少し詳しく書きます。
タックル一式の金額感は、こちらの記事にまとめています。
16通りから、どう選ぶか
背面4色 × 下地テープ4種の16通りは、選ぶ楽しさでもありますが、最初は迷うところでもあります。公式ブログの下地テープの説明を物差しにすると、考え方はこうなります。
- 夜や濁りのある場面を想定するなら: 赤テープ(公式ブログで「夜や濁った時の定番」と紹介)。僕の1本もこれです
- 場面を選ばず広く使いたいなら: 金テープ(日中も夜も万能、という説明)
- 澄んだ潮やナイトを意識するなら: 緑テープ(澄み潮やナイトに強い、という説明)
最初から何本も揃える必要はなくて、「自分の釣りの時間帯と水の色」から1本を決めるのが順当だと思います。背面カラーは、そのあと好みで選べばいい。16通り全部を理解してから買う必要はなく、入口は下地テープで十分です。
買う前に確認したいこと
- ✓ 天然素材の手作りで、個体差がある前提の製品だと分かったか
- ✓ 下地テープの色を、自分の釣りの時間帯と水の濁りで選んだか
- ✓ 沈降速度などの数値が「目安」の表記だと分かったか
- ✓ 背面カラーだけでなく、下地テープの色まで見て選んだか
よくある疑問
Q. 飛猿と餌木猿はどう違うの?
A. 同じ林釣漁具製作所の、桐・手作りのエギです。ただし価格も作りも違います。餌木猿は1本ごとに動作チェックまでして作る分、ノーマルで希望小売価格2,310円。飛猿は材料や調整の手間のかけ方を変えてコストを抑えた「弟分」で、1,650円です。詳しくは餌木猿との比較記事でまとめます。
Q. 木のエギは、扱いが大変そうですが?
A. 公式の注意書きにある通り、水馴染みで重量や沈下速度が変わる場合がある、という性質の素材です。数値の均一さを求める人には向きません。逆に、その個体差込みで付き合える人には、量産品にない面白さがあると思います。
Q. 個体差って、買うときに選べますか?
A. 店頭で何本か見比べられるなら、仕上がりの雰囲気くらいは選べます。ただ、沈み方の個体差は水に入れてみないと分かりませんし、メーカー自身が数値を「目安」としている以上、そこを厳密に選別する買い方はこの製品の性格に合いません。「だいたい約20g、約3.3秒/mの3.5号」という幅で捉える買い方が合っています。
Q. 飛猿は1本目に買うエギでも大丈夫ですか?
A. だめではありませんが、順番としては、まず量産品の3.0号あたりで「普通のエギの沈み方・動き方」を知ってからの方が、飛猿の性格の違いがよく分かると思います。違いが分かることが、このエギの楽しさの半分くらいを占めているので。
まとめ:こんな人に向いている
- 手作り・天然素材のエギに興味がある人
- プラスチックエギとは違う性格の3.5号を足したい人
- 個体差を「味」として楽しめる人
主に使う2本の中で、飛猿は「大きい方」の担当です。均一な工業製品とは真逆の、手作りの桐という選択。そういうエギが1本あると、エギケースを開ける楽しみが少し増えます。
この記事を書いた人
しょう|エギングの釣行記とタックル・テクニックを発信しています。




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